係り結びの応用編、今回は「係り結びの流れ(消滅)」です。
前回の省略と違い、ちょっと難しいのでじっくり考えてみましょう。
係り結びの流れ(消滅)とは?
今回も係り結びの応用編をやっていこう!
え〜、前回の「係り結びの省略」で終わりじゃないんですか!?
そうなんだよ。今回は「係り結びの流れ(消滅)」というものだよ。
前回が「省略」で、今回は「流れ(消滅)」ですか・・・。
ややこしいなぁ・・・。
「係り結びの省略」と「係り結びの流れ」は、名前は似ているものの全く違うものです。
きちんと分けて理解できるようにしておきましょう!
「係り結びの流れ」は、一言で言うと「結びがどっか行っちゃった!?」って感じかな。
本来、係助詞が来たら文末は何形になるんだっけ?
えっと、「連体形」か「已然形」です。
そうだよね!でも「係り結びの流れ」は、それが成り立たずに、係り結びが「流れ(消滅し)ちゃった」ということなんだ。
いまいちピンときませんね。例えばどんなのがあるんですか?
次の文を見てください。
花こそ咲け。
この場合「こそ」という係助詞があるため、文末が「咲く」(終止形)ではなく、「咲け」(已然形)になっていますよね!
ところが、「係り結びの流れ」は次のようになります。
花こそ咲くに、実ならず。
本来、「こそ」が係るはずの「咲く」なんですが、そこに接続助詞の「に」がくっついてしまっています。
接続助詞は上下の文を結ぶ働きがあるため、「咲く」の部分で終わらず、下の文とつながっています。このようなとき、「係り結びの流れ」が発生します。
なるほど!本当は結ばれる部分が、そこで終わらずにさらに続いていくと「係り結びの流れ」が起こるんですね!
まとめ
「係り結びの流れ」は、意識していないと見逃してしまいます。
係助詞があるのに係り結びが起こってないな??と思ったら、「係り結びの流れ」を疑ってみましょう!
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